この記事では、アイルランドに最長2年間滞在できる「学生ビザ」を解説します。
「学生ビザ」というと、大学・大学院留学や、語学留学など広い意味を持ちますが、ここで解説する「学生ビザ」には以下の特徴があります。
語学学校に通うプログラム
- 滞在期間は1タームにつき8ヶ月間
- 語学学校に週15時間以上・25週間以上通う
- 約2ヶ月間のホリデーがとれる
- 週20時間の就労が可能
- ビザを2回更新できる
→8ヶ月×3ターム=最長2年間 滞在できる
実はこの学生ビザというはの俗称なのですが、便宜上、留学生やエージェントがこのように呼んでいます。
実際には滞在許可をもらってアイルランドに滞在するというものです。
日本のパスポートの場合、アイルランドへの入国のためにはビザは必要ありません。
ただし90日以上滞在する場合には、入国後にイミグレーションオフィスで外国人登録をする必要があります。
以下で学生ビザについて詳しく解説していきます。
学生ビザでできること
8ヶ月間滞在できる
25週間以上のフルタイム・コースに申し込むことで8ヶ月間アイルランドに滞在できます。
(以前は1年間でしたが、2016年1月以降は8ヶ月間に変更になりました。)
約2ヶ月間のホリデーがとれる
6ヶ月間のコースであれば残り2ヶ月間はホリデーになります。
例えば…
7ヶ月間学校に通う場合:ホリデーは1ヶ月間
(8ヶ月-7ヶ月=1ヶ月)
8ヶ月間語学学校に通うこともできますが、その場合ホリデーはありません。
ホリデーはまとめてとっても良いですし、分散させて1週間ずつなどとることができます。
ビザを2回更新できる
アイルランドにいながらビザを2回更新できます。
そのため更新すれば最長で2年間滞在できます。
これは、授業に85%以上出席や、最後に試験を受けるというルールを守ることが条件です。
週20時間働ける(週40時間の期間もあり)
学校に通いながら、週20時間アルバイトができます。
また6月~9月、12月15日~1月15日は週40時間働けます。
滞在していると各国からの留学生の間で、間違った情報が錯綜しがちです。
聞いた情報がおかしいなと思ったら、必ず一次情報を確認するようにしましょう!
参考:アイルランド入国管理局
Frequently asked questions for students
(Q 17: Can I work while studying?)
どのようなバイトができるかは、以下の記事でご紹介しています。
学生ビザのルール
学生ビザでは以下のルールが定められています。
以下のルールが守れるという前提で8ヶ月間の滞在が許可されます。
- アイルランド政府認可の語学学校に通うこと
- 週15時間以上、25週間以上のコースへの申し込み
- 留学期間をカバーする医療保険への加入
- 外国人登録で3,000ユーロの資金を証明すること
- 授業に85%以上出席
- コースの最後に試験を受けること
参考:アイルランド入国管理局
Overview of Conditions for Language Programme Students
アイルランド政府認可の語学学校に通う
アイルランド政府が認可する学校のリストはアイルランド入国管理局のページの『Interim List of Eligible Programmes』というエクセルファイルで確認できます。
ですが、日本の留学エージェントなどのホームページで紹介している語学学校であれば、ほぼこれに該当します。
週15時間以上、25週間のコースに申し込む
フルタイムのランゲージ・コースに6ヶ月間以上通うことが定められています。
学校によって
- 1日3時間、週5日間
- 1日4時間、週4日間
などのパターンがあります。
学校によって異なりますので、学校を選ぶときに一つの参考になります。
月~金の9時~17時のコースに申し込む
平日の9時から17時までの間のコースと定められています。
そのため週末や夜間コースはNGです。
平日の日中に規定の時間語学学校に通い、プラスで夜間や週末のスクールに通うのはもちろんOKです!
週3日以上のコースに申し込む
週3日以上学校に通わなければなりません。
つまり、1日8時間×週2日というのは認められません。
留学期間をカバーする医療保険への加入
日本の保険会社の留学用保険に入るのが一般的です。
英文の証明書を発行してもらいましょう。
また、語学学校が提携する簡易の医療保険に入ることもできます。
外国人登録で3,000ユーロの資金を証明する
語学学校に払う学費とは別で、3,000ユーロの資金を証明する必要があります。
証明には以下のパターンがあります。
- アイルランドで口座を開設し日本から送金して残高証明書を発行する
- 日本で英文残高証明書を発行する
資金証明の方法はこの後に解説しています。
授業に85%以上出席する
出席が85%を下回ると、ビザの更新ができません。
また近年は厳しくなっており、出席ができてきないと滞在許可を取り消される恐れもあります。
ですのできちんと出席しましょう。
コースの最後に試験を受ける
コースの最後に英語の試験を受けることが義務付けられています。
学生ビザの場合、TIEという学生ビザ専用の試験を受けるのが一般的です。
他にも、ケンブリッジ英検やIELTSも認められています。
こうした試験は受験さえすれば大丈夫です。
結果が悪かったからと言って、ビザの更新ができないという心配はありません。
アイルランド入国時のための準備
入国審査のためには以下の書類を準備しておきましょう。
- パスポート
- 入学許可書
- 学費の支払証明書
- 英文残高証明書
- 英文の保険加入証明
- 帰国の航空券(またはその資金証明)
入国時に求められる書類は、その時々で担当者によるのですが、上記を準備しておけば安心です。
入国時に見られる要素は様々あります。
「決められた期日までに帰国する意思があるか」、「不法滞在、オーバーステイするつもりはないか」というところも要素の一つです。
また、大きなけがをしてお金が払えないとなると、アイルランド側にも負担がかかります。
そのために、「私はちゃんと帰ります!」、「保険も入っているから心配いりません!」と言える準備が必要です。
>>>海外留学保険が必要な理由
渡航前の勉強はイギリス英語がオススメ
アイルランドは100%イギリス英語を使うというわけではありません。
発音など(いわゆるアクセント)は、かなり異なります。
しかし、スペルや使用する単語、熟語、言い回しはイギリス英語に極めて近いです!
また、語学学校で使うテキストはイギリスのものです。
なので、語学学校のリスニングもイギリス英語です。
日本の英語教育はアメリカ英語なので、日本人は比較的アメリカ英語に慣れています。
しかし、アイルランドで生活する場合はアイルランドで使われる英語に慣れたほうが良いですよね。
アイルランドに行く前に少しでも英語を勉強しておくなら、イギリス英語がオススメです!
まとめ|学生ビザは勉強、仕事、ホリデーができる!
アイルランドの学生ビザのポイントは以下のとおりです。
- 8ヶ月滞在できる
- ビザを2回更新して最長2年間滞在できる
- バイトができる
- ホリデーがとれる
よくワーキングホリデーと比較される学生ビザですが、学生ビザでも色々なことができます。
年齢制限もないため多くの方が挑戦できます。
ワーホリと比較した記事もありますのでこちらも合わせてご覧ください。